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勤務2,400分、工数2,070分。差の330分はどこへ?勤怠・工数・給与のつなぎ方

同じ勤務時間を勤怠、案件工数、給与へ何度も入力していませんか。1週間の記入例で、休憩、後日の訂正、案件への時間配分を整理。CSVの項目対応と取込後の合計を確かめるExcel・チェック表付き。

勤務2,400分を案件工数2,070分、社内作業300分、未配分30分に分けるイラスト

勤怠・工数・給与計算は、確定した勤務記録を一つの基準にし、工数と給与用のデータをそこから作ります。工数と勤務時間が合わないのは、社内作業や配分待ちの時間があるためで、どちらかの誤りとは限りません。

たとえば、勤務実績は2,400分、案件に記録した工数は2,070分。330分の差があっても、どちらかを間違いと決めることはできません。1週間の記録で、社内作業300分と、配分先を確認中の30分が差を説明する例です(想定例)。

勤務実績2,400分 = 案件工数2,070分 + 社内作業300分 + 未配分30分

総務・経理が給与ソフトへ渡すのは、確定した勤務記録を基にしたデータです。案件の配分先が決まっていなくても、その時間を勤務実績から引きません。勤怠を給与ソフトへ渡す前後で、勤務時間と取り込んだ結果を突き合わせます。

給与へ渡す勤務記録と、時間の使い道

予定は「これから働く見込み」、勤務実績は「実際の始業・終業と休憩を確かめた記録」、案件工数は「時間の使い道」です。給与向けデータは、確定した勤務実績を給与側が必要とする単位や区分へ対応付けて作ります。警備のように、勤務した人数と顧客に請求する配置の数が一致しない仕事では、配置枠と勤務実績を別に持ちます(警備の配置変更を月次請求につなぐ方法)。

情報 記録する内容 置き換えに使わないもの
勤務予定 予定の始業・終業、勤務日 実際の始業・終業時刻
基準の勤務記録 確かめた始業・終業、休憩、版、確定した人 予定や案件工数の合計
案件工数 案件、作業時間、社内作業、配分待ちの時間 労働時間の確定
給与向けデータ 社員番号、対象月、勤務区分、必要な集計値 元の勤務記録・訂正履歴

厚生労働省のガイドラインでは、労働時間を使用者の指揮命令下に置かれている時間とし、労働日ごとの始業・終業時刻を確認・記録するよう求めています。自己申告と入退場記録やパソコン使用時間などに著しい隔たりがある場合には、実態を調べて補正します。案件に付けた時間だけでは、この記録の代わりにはなりません。大阪労働局のガイドライン全文で、労働時間の考え方と記録方法を確認できます。

社員一人の2026年9月7日〜11日、平日5日間の記録を使います。予定は毎日9時〜18時、予定休憩は60分です。土日は集計対象外とします。「通常勤務」は説明用の区分で、時間外などの給与区分を表すものではありません。

表1 訂正後の勤務実績(単位:分)

勤務日 予定 始業・終業の実績 休憩 現行版 勤務実績
09/07 09:00〜18:00 09:00〜18:00 60 第1版 480
09/08 09:00〜18:00 09:00〜18:00 60 第1版 480
09/09 09:00〜18:00 09:00〜18:30 60 第2版 510
09/10 09:00〜18:00 09:00〜17:30 60 第1版 450
09/11 09:00〜18:00 09:00〜18:00 60 第2版 480
合計 平日5日 社員E001 300 訂正を反映 2,400

9月10日は予定が18時まででも、実績は17時30分までなので450分です。この差だけで早退控除などを決めることはできません。勤務日と社員IDで予定・実績を対応付け、確定後は給与と工数の両方が同じ勤務記録IDと版を参照するようにします。

終業と休憩を訂正すると、勤務時間はどう変わるか

9月9日の勤務記録は、初め18時終了・480分でした。翌日、終業時刻の記録漏れが分かり、18時30分・510分へ訂正します。この30分の勤務は確かでも、どの案件の作業かはまだ分かりません。勤務記録は510分に直し、工数は30分を未配分として残します。

休憩も、予定から一律に引かず、実際に取れた時間を記録します。9月11日は休憩未確認の初回値が「仮の0分」で、給与へ渡す対象にはしません。9月14日に12〜13時の休憩を確かめて、540分から480分へ直す例です。訂正の申請と承認を分け、承認前の値で勤務記録を更新しないようにします。

訂正記録 元の記録を残して変更を承認する(架空例)

訂正ID・対象日 訂正前 訂正後 申請 承認
C001/09/09 終業18:00・480分 終業18:30・510分(+30分) E001・09/10 08:50 M001・09/10 09:10
C002/09/11 休憩は仮0分・540分 休憩60分・480分(−60分) E001・09/14 08:40 M001・09/14 09:00

残す項目は、勤務記録ID、訂正前後の値と版、理由、判断に用いた記録、申請者・日時、承認者・日時です。添付Excelでは、初回記録を残したまま「適用訂正ID」を選び、承認済みの訂正を照合表へ反映します。

給与用CSVだけを書き換えると、勤務記録と食い違います。確定後の訂正も勤務記録から行い、給与用データを再出力します。取込前なら古い出力を無効として差し替え、取込後なら対象の記録と版を特定して、給与ソフトの更新・取消・再取込手順に沿って処理します。締め後の対応は給与担当者が判断し、処理履歴と取込結果を残します。

社員番号・期間・単位を給与ソフトに合わせる

連携は、社員番号、期間、勤務区分、時間の単位を一つずつ対応付けるところから始めます。例では勤怠のE001を給与側の0001へ対応付けます。先頭の0が落ちないよう社員番号を文字列として扱い、氏名だけで突き合わせません。

対応する項目 この例の値 利用先で調べること
社員番号 E001 → 0001 番号体系、先頭の0、有効期間
給与対象月・収録範囲 2026-09・09/07〜09/11 締め日、対象期間、日別か月別か
勤務区分 通常勤務 → WORK(仮コード) 給与側のコードと区分の意味
勤務実績 日別の整数分 分・時分・小数時間、各項目の定義
勤務記録ID・版・出力ID AT-E001-20260909・2・B20260914-01 訂正対象、取込済みの判定、更新方法

対象月が「2026-09」でも、今回のCSVに含まれるのは9月7日〜11日の5件だけです。月別入力のソフトなら、給与の対象期間全体がそろったことを確かめてから、定義が合う項目へ集約します。5日分の例を9月全体の給与集計として扱わないようにしてください。

9月9日の中間CSVを列順で見る

9月9日の行は、社員番号0001、対象月2026-09、勤務日2026-09-09、仮コードWORK、勤務実績510分、勤務記録ID AT-E001-20260909、第2版、出力ID B20260914-01です。添付CSVの8列と、この項目の順序が対応しています。

この例は入力も受け渡しも分単位で、業務上の切上げ・切捨てを行いません。ExcelのROUNDは、日時の差を分へ換算した際の微小な計算誤差を除くためだけに使います。8時間30分を8.30時間として扱わず、単位変換が必要なら変換箇所を一つに決め、元の記録を残します。

案件に付けていない330分の内訳

案件工数は、勤務実績と同じ社員ID・勤務日に、作業先と時間を結び付けます。PJ-A、PJ-Bの2案件と社内作業を区別し、案件がまだ決まっていない時間は「未配分」として残します。添付Excelの「未配賦」は、この未配分を表す欄です。

1週間の案件工数は2,070分、勤務実績は2,400分です。差の330分は社内作業300分と未配分30分で説明できます。9月9日の30分には「突発対応の配分先を確認中」、担当P001、期限9月15日を付けます。案件が決まるまで、給与側へ渡す勤務実績510分を480分へ減らすことはしません。

照合式は「未配分=勤務実績−案件工数−社内作業」です。未配分が負になる場合は、工数の二重計上、勤務日のずれ、単位違いなどを調べます。残り時間を0へ置き換えたり、給与時間へ自動加算したりせず、違いの理由を調べてください。

差が0でも、休憩を工数に含めていないか、同じ時間帯を重ねていないかは別に見ます。用途が分かったらその日の工数を直し、未配分が減った理由を残します。案件別の原価や利益に必要な単価・予算・発注額は、時間情報の照合とは別に整理します。

表2 勤務実績に対する時間の内訳(単位:分)

勤務日 PJ-A PJ-B 社内作業 未配分 勤務実績
09/07 240 180 60 0 480
09/08 210 210 60 0 480
09/09 210 210 60 30 510
09/10 180 210 60 0 450
09/11 240 180 60 0 480
合計 1,080 990 300 30 2,400

取り込んだ件数と時間が合うか

照合は日次、期間集計、取込後の順に行います。本人が記録と訂正を申請し、勤務状況を把握できる担当者が勤務記録を確定します。給与担当者は対象期間と出力項目を照合し、工数担当者は未配分を追います。少人数で兼任する場合も、どの値を誰が確定したかを残すと、数字が合わないときに戻る場所が分かります。

初回記録の仮集計は2,430分です。終業の訂正で30分を足し、休憩の訂正で60分を引くと、訂正後は2,400分になります。給与向けCSVも5件・2,400分、案件・社内・未配分も合計2,400分です。案件工数だけの2,070分を、給与側と一致させる必要はありません。

照合の段階 突き合わせるもの 止めて調べる例
日次 始業・終業・休憩、確認者、勤務記録ID・版、工数内訳 未確認、時刻の矛盾、重複ID、工数超過
期間集計 対象日・社員、件数、勤務実績合計 未収録の日、対象月違い、単位違い
取込後 出力件数=成功件数+失敗件数、取込後の合計 一部失敗、重複取込、古い版の残存

取込管理には、出力ID、収録範囲、勤務記録IDと版、件数、合計、実行者・日時、結果を残します。同じ出力IDでも再取込されることがあるため、取込済みならいったん止めます。IDを変えるだけで再投入せず、元の勤務記録単位の重複も確かめてください。一部だけ失敗した場合は、成功分を重ねて投入しない方法を給与ソフトの仕様で調べます。

記入例と照合資料を使う

Excelには、1社員の元記録20行・工数60行を扱う記入例と空欄版があります。「使い方」から読み、設定、元記録、訂正、勤務実績、工数、日次照合、給与CSVの順に対応を見ます。青字は入力欄、緑字は計算欄です。秒入力、日付をまたぐ勤務、複数回の出退勤・休憩、休暇、変形労働時間制には対応していません。

CSVは、給与ソフトへ合わせて変換する前の中間形式です。採用ソフトの最新仕様と自社の規則に合わせて変換し、労務上の判断が必要な場合は社会保険労務士等へ相談してください。

CSVの社員番号は、ファイルを直接開くと先頭の0が落ちることがあります。テキストとして取り込み、社員番号列の型を指定してください。Excelから出力する際は給与CSVシートのA:H列だけを使い、点検列や集計行を含めません。

既製品で足りるか、追加の連携が必要か

既製品の設定やCSV出力で社員番号・勤務区分・期間・単位がそろい、訂正の追跡と取込後の照合まで運用できるなら、まずその範囲で試せます。複数ツールの番号対応、締め後訂正の追跡、工数との照合を毎回手作業で補っているなら、不足する受け渡し部分を追加する検討対象にします。

まず一人・一日分の勤務実績と工数を並べ、差が何の時間かを確かめてください。

工数とのつなぎ方を相談するときは、現在の勤怠出力と給与取込項目、困っている訂正例を用意すると範囲を決めやすくなります。NeoLogicでは作業時間の入力、案件別・請求区分の集計、訂正の承認を扱い、勤怠・原価との連携も相談できます。

勤務実績を顧客への請求に使う場合は、契約の単価と実績の版を対応付けます(人材派遣・SESの稼働実績を請求へつなぐ記録例)。

予定を組む仕事はシフト・勤務予定の管理、働いた時間の訂正と締めは勤怠記録・勤務実績の管理が対象です。確定した勤務実績を給与ソフトの項目へ合わせる処理は、給与ソフト連携で相談できます。

工数・作業時間管理の開発内容を見る

参考出典

出典確認日:2026年9月15日。記録のつなぎ方と添付資料は運用設計の提案で、勤務日の記録や計算例には架空の値を使っています。

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