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発注書を部署別に写すと、10点が20点になる。二重発注を防ぐ購買台帳

依頼を受けた品物は、発注書を送ったか、何点届いたかまで追って手配を終えます。2部署の依頼を1枚の発注へまとめる例で、未手配と納品待ちの見つけ方が分かります。記入例付きのExcel台帳も使えます。

部門Aと部門Bの購入依頼を一つの発注にまとめ、入荷済みと入荷待ちを分けて確認するイラスト

二重発注や頼み忘れを防ぐには、購入依頼から発注書の送信、納品までをつなげて追います。購買担当が日々見るのは「まだ発注にまとめていない依頼」「送信待ち」「届いていない品物」です。依頼を台帳に書いただけで手配済みにすると、送信の抜けを見落とします。

日々見るもの 次にすること
承認されたが、発注にまとめていない依頼 仕入先と数量を決める
発注書は作ったが、まだ送っていないもの 内容と宛先を見て送信する
送れたか分からないもの 元の発注番号で仕入先に到達を尋ねる

2部署の依頼を、1枚の発注書へまとめる

部署Aが6点、部署Bが4点を必要とする例で考えます(想定例)。品目、規格、単位、納入先、必要時期、仕入先がそろうので、合計10点を一度に発注します。単位は「点」です。「1箱」と「1点」は、換算方法が決まるまで足し合わせません。

9月7日に両部署の数量を承認し、翌8日に10点を発注しました。発注書には10点を1行で書き、依頼との対応表に部署Aの6点・部署Bの4点を記入します。発注数10点を部署別の2行へ複写すると、合計が20点になるので注意してください。

依頼、発注書、その中の明細にはそれぞれ番号を付けます。同じ依頼メールが届き直した場合も、元の依頼番号をたどれば重ねて手配せずに済みます。番号が違っていても同じ購入目的に見えるときは、依頼者へ尋ねます。

依頼者が必要数を入力し、承認者が数量と用途を決め、購買担当が発注書を送ります。一人で兼務する場合も、この順番を台帳へ書いておきます。見積りを頼んだ段階と、品物を発注した段階も区別します。承認の差し戻しや、不在時の代理承認まで決めておく方法は、申請・承認のやり取りを減らす方法で扱っています。

発注へまとめた後に数量が変わったときは、変更理由と承認を受けた数量を記入します。取消の行は削除せず「取消」にします。発注書を送れたか不明な場合は、元の番号で仕入先に尋ねてから次の操作を決めます。

10点を頼み、6点届いたら、残りは何点か

9月10日に現物を6点受け取った時点では、通常の納品待ちは10−6=4点です。納品書や発送通知だけで受取数を増やさず、現物の数量と受取日を台帳に書きます。受け取った後は、規格や状態が注文どおりかを検品します。

6点のうち1点が不合格で、翌11日に返品したとします。仕入先と交換品1点の再納品に合意すれば、追うべき残数は「通常の納品待ち4点+交換品1点=5点」です。合意前は「通常未納4点・返品方針未確定1点」として、返事を待ちます。

表1 同じ資材への複数依頼をまとめる発注台帳(想定例、2026年9月15日時点)

A|依頼と発注の対応

項目 記入例
部署Aの依頼ID RQ-A01(承認6点・採用6点)
部署Bの依頼ID RQ-B01(承認4点・採用4点)
発注明細ID PO-01-01(両依頼に共通)
承認数量 合計10点
採用数量 合計10点(6点+4点)

B|発注・受領・返品の照合

項目 記入例
発注数 10点
受領数 6点(累計・返品を差し引く前)
検品状態 一部不合格(1点返品済み)
返品数 1点
通常未納 4点(10点−6点)
再納品待ち 1点(先方と再納品合意済み)
残数 5点(通常未納4点+再納品待ち1点)
回答納期 通常4点:2026/09/16 / 再納品1点:2026/09/18
請求照合 保留(返品分の扱いを確認)

返品の合意前は「通常未納4点+返品方針未確定1点」です。返品数を、そのまま再納品待ちへ加えません。

受取担当は、発注書と現物を見比べて各回の数量を記入します。分納では前の数量を上書きせず、その回に届いた分を追加します。返品には、どの受取分を何点返したか、理由と仕入先の回答を付けます。

MicrosoftのBusiness Central公式資料でも、発注行ごとの部分受領と、受領・請求の別処理が案内されています。請求担当は発注、受取、請求の各明細を突き合わせます。数量差や返品分の扱いが決まるまでは、請求の照合を待ちます。

再納品を受けた後の残数と正味受領を検算する

台帳の残数は「通常未納+再納品待ち」で計算します。通常未納は「発注数−通常受領累計−通常分の確定取消数」、再納品待ちは「再納品確定累計−再納品受領累計−再納品の確定取消数」です。再納品を通常受領へ混ぜると、元の発注残を余分に減らすため、履歴の区分を分けます。

返品を差し引いた正味受領は、本例では6−1=5点ですが、これは残数5点とは別の意味です。再納品と通常分がすべて届けば、累計受領11点・返品1点・正味受領10点となり、残数はゼロになります。ただし、検品や返品方針の確認が残る場合は自動で完了にしません。

今月の発注書1枚で、未手配と納品待ちを探す

発注台帳(Excel)には、依頼・対応・発注・履歴・残数一覧の記入例と未記入版があります。まず今月の発注書を1枚選び、元の依頼と届いた数量を書き写してください。印刷して使う場合は記入例と未記入版(PDF)を使えます。

青字の入力欄へ依頼と承認数量を書き、対応表で発注へまとめた数量を割り当てます。灰色の計算欄はそのまま使います。依頼に対する割当不足に加え、発注書の送信待ちも見れば、手配の抜けを探せます。

納品待ちの一覧には、仕入先が回答した納期と、次に尋ねる日を記入します。希望納期と回答納期は別の欄にします。数量がそろった後も、検品が終わったかを見て物品の受入を閉じます。請求の照合が残るものは、引き続き経理の確認対象です。材料を支給して加工を外に頼む場合は、納品待ちに加えて、外注先にある仕掛品も追います(加工・製造の外注工程の管理)。

台帳を使う範囲と、数量の計算

「承認数量−有効な割当数量」が正なら未手配、負なら割当過多の候補です。台帳の「採用数量」は、この割り当てた数量を指します。返品後に追加購入するかは依頼部門と決め、元の依頼を自動で未発注へ戻しません。

この台帳は整数の「点」を使う都度発注用です。定期自動発注と委託在庫は、発注を決める人や在庫を買い取る時点が異なるため対象外です。支払・会計処理は別に行います。

複数人で使うときは、共通の保存先と更新担当を決めます。行数を増やす場合は数式の対象範囲を、単位を増やす場合は換算方法も点検してください。

承認や分納が今の購買製品で扱えるなら、その機能を同じ例で試せます。案件ごとに承認や明細の結び方が変わる場合、既存システムとの連携が必要な場合は、追加する範囲を検討します。

追加手配のあとに数量が変わる仕事では、発注数・実施数・請求数をそれぞれ追います。葬儀の追加手配から精算までの記録例では、未使用品と別請求先の扱いを確認できます。

顧客から受けた注文を分けて届ける場合は、取消と累計出荷から受注残を数える台帳も参考になります(受注残の管理|分納・取消・返品を数量で追う)。

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参考出典

Dynamics 365 Business Centralの部分受領と受領・請求の別処理を参照。ページ更新日:2026年6月17日、確認日:2026年9月15日。依頼の集約と返品後の残数は、この記事の運用設計例です。

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