本文へスキップ
NeoLogic
NeoLogic

計量票は3枚、出荷は2便。採石・砕石の再計量を請求へつなぐ方法

同じ車両が2便走ったときも、どの計量票をどの出荷に使うかをたどります。再計量の前後から正味重量と訂正差額を追い、現場別の単価と運賃を確かめる例。自社の条件を書けるExcel付き。

再計量を含む計量票3枚を出荷2便に対応させる図

採石・砕石の計量票を出荷・請求へつなぐには、原票を消さずに、どの便にどの計量値を採用するかを決めてから、現場ごとの単価と運賃を照合します。

たとえば、同じダンプが午前と午後に来場し、午前便だけ再計量になった。計量票は3枚ありますが、出荷は2便です。3枚の重量を足すと、午前便を二重に請求してしまいます。

砕石を重量で販売する2便を使って考えます(想定例)。1便1品種、金額は税抜とします。複数品種の混載では、便内の品種別明細と重量配分の根拠を別途用意します。

3枚の計量票から、出荷2便を取り出す

2026年9月15日、同じ車両が午前と午後に1便ずつ運びます。午前便には元の票と再計量票、午後便には1枚の票があります。下の表で、それぞれの重量を比べます。

計量票ID/便 総重量(t) 風袋(t) 正味(t) 請求採用
W-0915-001/午前 18.000 8.000 10.000 旧票・対象外
W-0915-001R1/午前 17.800 8.000 9.800 採用
W-0915-002/午後 17.600 8.100 9.500 採用

請求計算の対象は、採用した2便の19.300tです。旧票も含む3票の合計29.300tを請求に使うと、午前便を二重に数えてしまいます。

計量票には、票ID、出力元の拠点、票の版、車両、計量日時を残します。出荷側には出荷オーダーIDと便IDを用意し、同じオーダーを分けて運ぶ場合も、一便ずつ対応を追えるようにします。

あさかわシステムズ「Kiwami」では、出荷予約を事前登録し、出荷時に重量を入力する機能が案内されています。

車番だけを伝票IDにすると、この違いが消えてしまいます。同一票の再取込みは「出力元+票ID+版」で見分け、訂正された新しい票とは区別します。元システムが同じ票番号を使い続ける場合は、改訂番号や訂正を識別する情報も確認してください。

顧客、納入現場、品種、運搬区分、請求先は出荷オーダーと突き合わせます。車両の所属先から請求先を決めたり、現場名が似ているだけで同じ現場にまとめたりしないことが確認の起点です。

正味重量は、総重量と風袋から確かめる

正味重量を「総重量-風袋」で求めるときは、車両に積まれた対象の砕石だけが差分になる条件をそろえます。風袋は荷物を除いた側の重量です。同じ車両でも計量時点や乗員・装備等の条件が変わり得るため、未確認の値を固定して使い回しません。

「一度計量」「二度計量」という名称だけで判断せず、総重量と風袋を今回測ったのか、以前の登録風袋を使ったのかを記録します。登録風袋なら、その測定日時と採用理由が必要です。総重量の時刻だけでなく、風袋の計測時刻も残してください。林業で丸太を山土場から運び出す場合も、どの計量をもとにするかを決めて残します(林業の作業地・山土場・搬出先の記録)。

午前は再計量、午後は風袋を測り直す

午前便は8時40分に空車8.000t、9時に積載後18.000tを計測し、差は10.000tです。出荷前に積荷を調整し、9時10分の再計量で17.800tになりました。この間の車両側の条件に変更がないことを確認し、同じ風袋を採用したという仮定です。

午後便では風袋を13時30分に測り直し、8.100tとします。午前の8.000tを流用せず、13時45分の総重量17.600tとの差9.500tを使います。

原票に正味重量が印字されている場合も、総重量・風袋との対応を確認します。不一致や総重量より大きい風袋を見つけたときは、符号を直して通さず受付へ戻します。

この例では重量をt・小数3桁以内で記録し、追加の重量丸めは行いません。品代は明細ごとに計算し、円未満を四捨五入する仮定です。kgの原票を扱うときは原値と単位を残し、1,000kg=1tの換算を済ませてから円/tの単価を掛けます。実際の取引で別の端数処理や重量補正を使う場合は、その合意と算定根拠を別に記録します。

想定例と自社の項目を照合するには、照合用記入シート(Excel)を使えます。空欄版と記入例を含み、同じシート内の3記録を照合します。

同じ品種でも、現場別の単価と運賃を使う

Kiwamiの砕石業向け紹介は、取引先・現場・品目別の単価、台売りの車種別単価、運搬料を品代に含む運用と別請求する運用を案内しています。特定の取引でどれを使うかは、製品の機能とは別に確認が必要です。

午前便は現場Aの単価版PA-v1、2,500円/t、運賃4,000円/便とします。午後便は現場BのPB-v2、2,700円/t、運賃4,500円/便です。どちらも品種は砕石A、運搬区分は自社配送、請求先はA建設本社です。価格の適用期間は2026年9月1日から30日、適用日は出荷日という仮定を置きます。

採用する便 品代の計算(税抜) 別請求の運賃 合計(税抜)
午前・SH-0915-01 9.800t × 2,500円/t=24,500円 4,000円 28,500円
午後・SH-0915-02 9.500t × 2,700円/t=25,650円 4,500円 30,150円
2便合計 50,150円 8,500円 58,650円

同じ車両の午前便は旧票10.000tを対象外とし、再計量票9.800tを採用。午後便9.500tと合わせて19.300t、品代50,150円と運賃8,500円の税抜合計58,650円になる照合例。

同じ車両の2便と再計量1回の照合例。すべて架空の数値で、金額は税抜です。

重量売りと台売りを同じ式に入れない

販売・運賃の条件 品代の算式 見ること
重量売り・運賃別 採用正味t × 円/t 運賃の単位が円/便か円/tかも見る
台売り・運賃別 台数 × 車種別の円/台 正味重量を品代の数量にしない
運賃込の販売 合意した販売数量 × 込み単価 同じ運送分を別途加算しない

たとえば台売り1台・26,000円/台なら品代は26,000円です。この比較用の架空例は前の2便には加算しません。2,500円/tと26,000円/台は分母が違うため、数字だけで高低を比べられません。顧客へ請求する運賃と、運送会社へ支払う費用も別の記録です。

単価が未決定なら空欄と「未決定」を残して請求を保留します。未決定を0円に置き換えると、無償という合意と区別できません。単価が後日決まった場合も、対象の出荷日と合意を確認して採用版を記録し、最新の単価マスターで過去の売上を無条件に上書きしないようにします。

訂正した重量を請求へ反映する

午前便の再計量は、旧票と新票を同じ便へ結び、訂正理由「出荷前の積荷調整後に再計量」と承認者・日時を残します。ここでは、採用票を切り替えた後の金額を見ます。

この例では単価と1便分の運賃を変更しないため、品代は変更前25,000円、変更後24,500円で、500円減ります。午前便の合計は変更前29,000円、変更後28,500円です。2便合計は変更前59,150円、変更後58,650円になります。運賃が重量連動なら運賃も再計算します。

締め前なら、出荷担当が採用票を見直し、請求担当が締め対象を再集計します。締め後・請求済みなら、元の請求書IDと明細IDへ訂正を結び、請求担当と承認者が相手先への連絡や訂正方法を確認します。新しい重量を登録しただけで、既発行の請求書まで訂正済みにしません。

取消も同様に元票・便へ結び、理由と承認を残して対象外にします。再計量待ち、単価未決定、請求先不明の記録は保留として一覧に残し、確定分だけを請求案へ渡します。

1便1品種を前提に、計量受付が原票と計量条件を保存し、出荷担当が便・顧客・現場・品種を照合、請求担当が単価版・運賃・請求先を照らし合わせる。未確定は担当へ戻し、再計量・取消は旧票との関係と承認を記録。確定した採用票だけを既存販売機能、CSVまたは追加連携で請求案へ渡す流れ。

原票から請求案までの判断と受渡し。担当名と処理は設計例であり、特定製品の画面や動作とは異なります。

既存の計量システムから何を渡せるか

まず、再計量のあった一便について、元の票から請求明細までたどってみてください。既存の計量システムで、単価・訂正・締め資料まで扱えるかを確かめます。足りない部分だけをCSVや追加連携で補う方法もあります。Kiwamiの公式FAQには既設指示計との通信やCSV出力の案内がありますが、対象機器・導入版・出力列まで保証する資料ではありません。

受渡し方法 選ぶ前に調べること 人が残す点検
既存の販売機能 導入版での単価条件、訂正、締め資料 採用票と請求明細の一致
出力CSVの取込み 出力可否、列、単位、文字コード、訂正の表現 取込前後の件数・重量・金額、保留票
追加連携 機器・指示計・ソフトの版、接続条件、障害時の扱い 未反映と再送、重複の点検
原票を見て手入力 票の種類、転記する項目、照合担当 入力者とは別の人による原票照合

CSVは出力元の生データを保管し、対応表で列を割り当て、照合用の取込領域へ入れる案です。同じファイルの再取込み、訂正票だけの追加、単価未決定、請求先不明を試し、保留や対象外が売上へ紛れないかを確認します。今回の3票なら、受領3件・旧票除外1件・採用2件・採用重量19.300tを照合できます。

具体的な列名や接続方法は、機器メーカー・指示計型式・ソフトの版と実際の出力サンプルを見て決めます。接続可否は実機の仕様を、計量器の精度や法的適合は検査資料を確認してください。

既存機能で転記や訂正の課題が残る場合は、元票・再計量票・単価条件・請求明細を、個人情報等を除いてそろえると、必要な受渡しを相談できます。

比較記事で全体の選択肢を見る

既製品を残すか、連携部分を作るかまで比較したい場合は、SaaS・パッケージ・独自開発|3年・5年の費用比較も判断材料になります。

注文時のケース数と出荷時の実重量を対応付ける業務には、食品卸の数量表も参考になります(食品卸の数量管理|ケース・実重量・請求をつなぐ)。

計量票と出荷・請求の照合について相談へ

参考出典

あわせて読む