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企業からの「面接をお願いします」が、まだ候補者に届いていない。人材紹介の選考管理

同じ候補者を複数の求人へ紹介するとき、企業の回答と本人への連絡を取り違えないようにします。候補者2人・求人3件の記入例で、求人の版、推薦確認、資料共有、入社確認までを選考ごとに追えます。

企業の回答を選考記録に残し、候補者への未送信の連絡を確認する。

人材紹介の求人と候補者は、求人と候補者の組ごとに選考を作り、企業回答と本人への連絡を別々に残して管理します。

たとえば、企業から「面接をお願いします」と届いたのに、候補者にはまだ伝えていない。別の求人では辞退の連絡が来ている。この二つを候補者一覧の「選考中」「辞退」だけで表すと、どの企業への対応なのかが分からなくなります。同じ求人への再選考も区別するため、選考IDには選考回を対応させます。求人条件の版、返事を待っている相手、次の担当と期限まで追える形にします。

候補者2人と求人3件を例に、企業担当と候補者担当の引継ぎを見ていきます(想定例)。2026年9月15日12時(日本時間)の状況です。求人の適法性や紹介許可、採否・適性の判断は別に行います。

選考の単位は「求人×候補者×選考回」にする

候補者IDは人を、企業IDは求人企業を、求人IDは募集枠を識別します。選考IDはその求人に対する一回の紹介・選考を識別し、求人条件の版や連絡履歴を結び付けます。企業の窓口や候補者の担当が交代しても、同じ求人・選考のIDを引き継ぎます。

同じ候補者C01でも、三つの求人への対応は次のように分かれます。

候補者 求人へのつながり 今の状況
C01 → 求人J01・選考S01(1回目) 企業は面接可、本人への連絡待ち
同じC01 → 求人J02・選考S02(1回目) 求人条件が変わり、推薦を保留
同じC01 → 求人J03・選考S03(1回目) 推薦前に辞退。この選考だけ終了

一つの求人を辞退しても、ほかの求人への選考は続きます。終了した求人へ改めて紹介する場合は、新しい選考記録に「2回目」と前の選考番号を記録します。日程の変更は同じ選考の履歴に追記します。

PORTERSの選考プロセス管理では、JOBとレジュメの一組に対して選考プロセスを1件ずつ管理し、進捗一覧や停滞日数を見る機能を案内しています。選考回を付ける方法はここで提案する設計例です。同じ組の再選考の扱いは、製品選定時に確認してください。

企業の回答と候補者への連絡を分ける

S01では、企業担当Aが9月15日9時20分に面接可の回答を受け取り、10時に候補者担当Aへ引き継いでいます。12時時点で本人は未連絡です。次の行動を「本人へ面接候補日を確認」、期限を同日15時と記録します。

連絡履歴は選考IDに結び付け、相手、方向、日時、連絡した人、要旨、送受信の記録、返信状況、次の担当を一回ごとに追記します。「送信済み」と「本人確認済み」を分けます。電話は通話内容を記録し、メールは実際の送信控えや返信へ戻れるようにします。連絡済みへの更新には実際の送信・通話を確認します。

面接も候補日時と確定日時を区別し、企業と本人の双方が了承した日時を確定欄へ入れます。変更時は旧日時を履歴に残し、どちらへ再通知したかを別々に記録します。企業の回答原文、社内の引継ぎメモ、本人へ送る文章も、それぞれの用途に分けて保存します。

求人と候補者を選考IDで結び、推薦確認・連絡・入社確認を担当へ戻す流れ

流れ図は原寸で見られます。

求人条件の版と推薦確認を残す

求人票を最新版へ差し替えると、候補者が何を見て推薦を希望したのかが消えることがあります。求人IDとは別に版を付け、変更日時、変更前後の内容、企業から受け取った原本の保管先を残します。選考側には「推薦時版」と「現在の照合版」を別に持たせます。

二つ目の求人は、9月14日に月給が変更前32万円、変更後30万円となり、v1からv2になった想定です。どちらも基本給で、固定残業代はなく、時間外割増賃金は別途とします。変更箇所の説明用の金額であり、実際の求人票には他の必要条件も記載します。

S02は旧v1で推薦意思を聞き取り済みですが、推薦は未送信です。v2を送って返信待ちのため「推薦保留」にします。一方、S05はv1で推薦済みです。v2の条件を9月14日17時に本人へ伝えて了承を得て、企業にも継続の意向を連絡済みです。求人変更への対応状況は選考ごとに記録します。

厚生労働省の案内(PDF)の2ページでは、面接等の過程で当初明示した労働条件が変わる場合、変更内容を速やかに明示する必要があります。その確認を追えるよう、影響する選考を抽出し、本人への説明と意思確認が必要なものを候補者担当へ戻します。

内定承諾・入社確認・請求の引渡しを区別する

S06は9月12日に内定承諾済みですが、入社予定は10月1日で、入社の事実はまだ分かりません。内定回答、承諾、入社予定、実際の入社、経理への引渡しを別の記録にします。

経理へ渡す前には、契約IDと版、請求の根拠になる事実、契約上の請求時期・算定条件、返金条項の照合状況をそろえます。S06の契約K03/v1は未照合で、経理への引渡しも未実施です。企業担当Cが入社予定と契約を確認し、その結果を必要な担当へ渡します。

辞退は対象の選考を終了し、入社延期は旧予定日・新予定日・双方への連絡を残します。返金の要否は退職等の事実と契約条件を照合して判断します。C02がS06で承諾しても、S05の継続・辞退意向を個別に確認してから、その選考を更新します。

推薦先ごとに、共有する資料と内部メモを分ける

候補者資料を企業へ送る前に、提供先、利用目的、資料とその版、本人の同意等の条件を照合します。個人情報保護委員会のQ&AのQ7-6・Q7-7は、個人データの第三者提供に係る事前同意の時期を説明しています。法令に基づく場合などの例外も含め、今回の提供に適用される条件を確認してください。

Q7-8では、取得時に予測される提供について包括的に同意を得ることも可能とされています。Q7-9では提供先の個別明示の扱いが示されています。推薦先別の欄は、取得済み同意の範囲と今回の提供を照合するための設計です。求人ごとの新たな同意取得を一律の法的義務とするものではありません。

共有の記録には、選考ID、提供先企業ID、資料名・版、利用目的、同意記録の参照先、照合者・日時、実際の送信日時を記入します。S02はR02で提供範囲を照合済みでも、新条件での推薦意思が未確認なので送信保留です。「資料提供の条件」と「この求人への推薦意思」を別に確認します。

社内所感や他社の選考状況は内部資料として保管し、推薦資料は提供目的に必要な情報に絞ります。候補者担当、企業担当、経理の閲覧範囲も必要な情報に合わせます。Q10-18のアクセス制御の説明に照らし、保管先・アカウント・共有設定を確認します。表の非表示やシート分けだけでは閲覧権限を制限できません。

提供記録の保存先、取り出せる項目、照合する人、保管・削除の扱いを決めます。第三者提供時の確認・記録義務編と自社規程を照合し、法定記録の項目・方法・保存期間を別途確認してください。付属シートは管理の記入例であり、法定記録を完結させる様式ではありません。紹介可否や適性の評価も人が判断します。

同じ選考例で管理方法を比べる

次の表は6選考の照合用抜粋です。辞退や不採用は対象の選考に記録します。Excelには、打診、推薦確認、企業回答、本人連絡、面接予定、決定、入社確認と資料共有の確認欄を用意しています。

選考・候補者/求人版 進行と次の連絡 資料共有の照合
S01・C01/J01 v1 企業は面接可。本人は未連絡 E01へ提供済
S02・C01/J02 v2 新条件への本人の意向を聞いている。推薦保留・未送信 範囲照合済・送信保留
S03・C01/J03 v1 推薦前辞退。この選考だけ終了 未提供・対象外
S04・C02/J01 v1 不採用。本人へ通知・受領確認済 E01へ提供済
S05・C02/J02 v2 推薦時v1、照合v2。書類選考・継続意向確認済 E02へ提供済
S06・C02/J03 v1 内定承諾。10月1日入社予定・入社未確認・契約未照合 E03へ提供済

求人版は現在の照合対象です。S05はv1で推薦し、現在はv2を照合しています。

照合用記入シート(空欄版・記入例・項目説明)を取得できます。

表整理・紹介会社向けCRM/ATS・連携の選び方

この6選考と再選考を使って、今の道具で記録を分けられるか確かめます。CRMは顧客・候補者との関係、ATSは採用・選考を管理する仕組みの呼び名です。求人企業と候補者の双方を扱う紹介会社向け製品を比較対象にします。

選択肢 同じ選考例で確かめる条件
表を整理して使う 選考IDで行を分け、更新担当と履歴の置き場を決められるか。外部提供用の資料を管理表から分離できるか。
紹介会社向けCRM/ATS 並行選考、再選考、求人版、双方の連絡を利用するプランで残せるか。権限と履歴の出力範囲も調べる。
既存ツールを残して連携する 重複入力が残る受渡しを対象にする。選考IDの対応、更新元、失敗時に戻す担当を決められるか。

連携はCRM/ATSと併用できます。どの案でも、担当交代後にS02の保留理由を説明できるか、S03の辞退後も他の選考を続けられるかを試します。件数に加え、更新する人数や記録・共有の要件を見て選びます。

一人の候補者について、求人ごとに企業回答と本人連絡を読み分けられるかを見てください。説明できない選考に、求人版、問い合わせ先、次の担当、共有資料の欄を足します。既存ツールに残る連携・記録の課題を相談する際は、個人情報を除いた記入例と受渡し先を用意すると、必要な管理方法を具体化できます。

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参考出典

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