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2便出した後に「25m³に増やして、次は30分遅らせて」。生コンの注文変更の管理

注文の数量や時刻が変わったら、出荷済みの便と未出荷分を分けて追います。3便の記入例で、注文の版、残量、戻り、請求の確認待ちを対応付けます。自社用に書けるExcelの見本・空欄版付き。

生コンの数量変更前後の注文書と出荷実績、未出荷予定を分ける図

生コンの注文変更を出荷・請求へ反映するには、変更前と変更後の注文を版として残し、各出荷便にどの版を使ったかを記録して、出荷済みの量とこれから変える予定を分けます。

たとえば「20m³を25m³に増やし、次の便は30分遅らせたい」。すでに2便を出した後にこうした連絡が入ったら、注文表の総量だけを書き換えるのでは足りません。どの時点から変更するのか、出荷済みの量はいくらか、請求条件も変わるのかを分けて確認します。

未出荷分の予定変更と、出荷済み実績の訂正は別の処理にします。出荷数量がそろっても、戻りや追加条件が決まっていなければ、その明細は請求準備で保留します。

3便の出荷を例に、生コンの受注から請求までの記録を見ていきます(想定例)。

まず、注文と出荷の数量がどう変わったかを見てください。1m³が戻ってきても、出荷した15m³は残します。戻り分を請求から引くかどうかは、後で契約条件を確かめます。配食や弁当の食数変更でも、作った分と届けた分を残したまま差を扱う点は同じです(配食・弁当の食数変更の管理例)。

時点・注文版 注文量(m³) 出荷済み(m³) 未出荷(m³)
07:30・v1 20 0 20
08:05・v1 20 5 15
08:35・v1 20 10 10
08:45・v2(5m³追加) 25 10 15
09:35・v2(3便目出荷) 25 15 10
09:50・v2(戻り1m³) 25 15 10
10:05・v3(未出荷10m³取消) 15 15 0

注文O01の数量推移(想定例)。3便は各5m³で、未割当分を別に持ちます。

注文総量と、一便ずつの出荷をつなぐ

注文には「現場・仕様・希望日時・注文総量」、便には「予定と出荷実績」を持たせます。一つの注文に3便を結び、便ごとに使った注文の版を記録します。これで、変更前に出した便と変更後に出す便を見分けられます。希望日時は現場の希望なのか工場の出荷予定なのかも明記します。

注文・便・原記録・請求確認の番号を照合する
記録 識別子の例 残す内容
注文 O01/v1・v2・v3 現場、仕様コード、総量、希望日時、改訂の根拠
出荷便 S1・S2・S3 適用注文版、便の予定、状態、実績量
原記録 工場F01/伝票D001/行1/r1 出荷日時、取込日時、訂正元、採用・除外
請求確認 B01・R01など 対象便、本体数量、単価版、別条件、確認状態

仕様コードは、呼び名だけで同じものと決めないでください。受注担当が承認済みの注文資料と社内の仕様マスターを照合し、不一致はマスター管理担当へ戻します。例のK-A001は実在する配合を表しません。仕様コードは確認済みのものを使います。

既製品では、パシフィックシステムの「パワフル販売Ⅱ」が、自社製の出荷管理システムとの連係、出荷実績データの取込、新旧のスライド表による単価計算を説明しています。本稿の注文版・便IDは、同製品の機能説明とは別に作成した設計例です(出典:パシフィックシステム「販売管理システム パワフル販売Ⅱ」)。

20m³の注文が25m³になったとき

2026年9月10日、現場Aの注文O01・v1は20m³です。S1・S2・S3に各5m³を割り当て、残り5m³は便未割当としておきます。配車済みの3便と、これから便を割り当てる分を分けた例です。

1便目は8時、2便目は8時30分に各5m³を出荷しました。伝票を確かめた8時35分時点の累計出荷は10m³です。8時40分に現場担当から5m³追加と3便目の時刻変更を受け、受注担当が8時45分に確かめたとします。注文を25m³のv2へ改訂し、3便目の工場出荷予定を9時から9時30分へ変えます。出荷済みの2便はv1のまま、3便目だけをv2に対応させます。

変更記録CH01には、依頼者、受信時刻、変更前後、確認者、適用開始時刻、出荷担当の受領時刻を残します。承認待ちの依頼は確定注文と分け、どの便から適用するかを共有するまでは、自動で新しい予定を配信しません。

この例では、未出荷残量=承認済みの改訂後注文総量-採用した累計出荷実績です。v2では25-10=15m³、その内訳はS3の予定5m³と便未割当10m³です。変更をS3へ反映するときも、一便の予定量は5m³のままです。

取消と実績訂正を混ぜない

3便目の出荷後、未割当の10m³を取り消す連絡を10時に受け、10時5分に数量取消を承認したとします。CH02を残してv3を15m³にすると、累計出荷15m³、未出荷0m³です。この数量取消の確定と、取消料の有無は別の確認です。注文量を出荷済み量より小さくする依頼は、差をゼロに丸めず、過出荷・訂正・契約調整のどれかを確認します。

実際には出荷した便を、後から予定取消に変えて消してはいけません。数量の誤記が判明した場合は、出荷担当が原記録を見直し、訂正前後を関連付けて再照合します。複数の現場や仕様を含む注文は明細IDで分け、異なる条件の残量を相殺しない設計にします。

注文変更・出荷・請求の照合シート(Excel)では、空欄版と記入例を使って自社の項目を照合できます。

出荷済みの量は、原記録と伝票から求める

出荷実績は予定表からコピーせず、出荷装置・出荷管理側の原記録と事務伝票で確かめます。例ではD001・D002の各5m³を照合して10m³とし、D003の5m³が照合されて初めて累計15m³にします。実際の出荷時刻と、データの取込時刻、事務側の確認時刻は別の項目です。

伝票番号だけで一意にならない場合に備え、工場、対象日、伝票番号、明細行、原記録の版を組にします。同じ原記録を再取込した行は二重加算せず、訂正された行は訂正元IDを付けます。旧版と新版の両方を採用しないようにし、数量・現場・仕様が一致しなければ、請求に流す前に出荷担当へ戻します。

添付シートではD002の再取込行を「重複」として残し、採用量から除いています。同じ原記録IDを二つとも「採用」にすると、該当行を採用量から外して保留を表示します。数量の未入力、文字入力、負数も保留にします。保留が残る間は、原伝票を確認してから総量を確定してください。原記録の訂正権限は出荷側に残し、事務担当が配合・品質の適否を判断しないようにします。

15m³出荷し、1m³戻ったらいくら請求するか

本体数量・単価版・追加条件を分けて照合する

請求準備では、便ごとの出荷実績に、請求対象数量、単価版、適用基準日、照らし合わせた契約・見積りを結びます。例の単価版UP01は2026年9月1日〜30日を有効期間とし、出荷日を適用基準日にした架空の設定です。注文版を更新したからといって、出荷済み便の単価を自動で新しい版に変えません。実際の基準日は各契約で確認します。

パワフル販売Ⅱの公式説明には、小型、早朝夜間、空積割増などの条件への対応もあります。これは製品が扱う条件の例であり、全国共通の料金や、条件に該当すれば必ず請求できることを示すものではありません。追加便、取消、戻り、時間変更は、それぞれ契約確認欄に分けます(出典:パシフィックシステム「販売管理システム パワフル販売Ⅱ」)。

注文量を5m³増やした事実と、追加の車両便が実際に出た事実も別です。この例では当初の3便以外は出荷していません。追加料金を自動で立てず、対象便、発生条件、算定単位、合意根拠、確認者をそろえてから明細化します。

戻り1m³を、出荷実績から直接引かない

3便目(S3)から1m³が戻ったときは、D003に対応する確認明細R01を作ります。出荷した5m³は残し、戻り量1m³、理由、受付時刻、再納入の要否、請求の扱いを別に決めます。戻りを自動減額したり、未出荷残量へ自動加算したりしません。再納入が必要と確認された場合に、承認した注文変更や別明細へ結びます。

10時10分に請求担当へ渡すのは、数量の照合が済んだ午前1・2便の10m³と、戻り条件の判断が残る3便目の5m³です。R01の1m³はS3の5m³に関する論点なので、保留数量を6m³と足しません。戻り、取消、時間変更の条件は別に保留して営業担当Eへ確認し、期限を当日の請求締め前に設定します。

シートの「数量照合済み」は請求書の発行承認ではありません。単価金額は契約資料から入力する欄とし、この想定例では空欄です。金額承認がない明細は金額を空欄に保ち、保留を0円と扱いません。請求書発行後に相違が分かった場合も、元の請求を黙って上書きせず、請求管理者が訂正手順を確認します。

今ある出荷・販売ソフトの受渡しを整える

最初から操作盤の交換を前提にせず、現在の出荷実績をどの形式で読み出せるかを確かめます。同じ設備と請求範囲を残す前提で、補助表、既製機能、追加連携を比較します。次の表で、管理元と確認項目から業務の進め方を比べます。

方式 管理元と更新権限 選ぶ前に調べること
照合用の補助表 原記録は出荷側。表は担当者が照合 日々の照合を完了できるか。表の版・照合者を一元化できるか
既製の出荷・販売機能 対象製品の正規機能と権限を使用 対象版の変更履歴、単価条件、出力項目が業務に合うか
不足分だけを追加連携 出荷実績を読取り、請求準備へ渡す 利用許諾、出力形式、識別子、訂正・再取込・停止時の手順

補助表と既製ソフトは併用できます。受注担当は変更受付、出荷担当は原記録の照合、営業担当は契約条件、請求担当は明細の承認を受け持つ形にすると、どこへ差し戻すかが明確になります。受渡し項目には注文ID・版、便ID、現場ID、仕様コード、実績量、原記録ID、訂正元、確認状態を含め、連携用の権限と人の更新権限を分けます。

注文O01の変更を受け付け、出荷済みS1・S2はv1、S3はv2へ対応。原記録を照合して残量を計算し、請求数量・単価版・契約条件を照合。戻り条件が未定のS3は営業担当へ戻して保留する。

注文変更から請求準備への流れ(想定例)。文字が小さい場合は、拡大した図で読めます。

この例でできるのは、請求担当が先へ進める数量と、営業担当へ判断を戻す明細を分けるところまでです。実際に試す際も、通常便に加えて、追加、未出荷取消、戻り、実績訂正、重複取込を含む一件を使います。採用量と原伝票の合計、未割当分を含む残量、請求の保留明細が追えるかを確かめてから運用範囲を広げてください。

注文表・出荷票をそろえて相談へ

データの再送や障害時の戻し方まで検討する場合は、API連携の要件|待ち時間・再送・二重実行で連携条件を整理できます。

既存ソフトの出力を使っても、現場番号の対応や注文変更と請求準備の間に手入力が残る場合は、現在の注文表、変更記録、出荷票、請求明細をそろえて相談すると対象を絞れます。対象機器・版・利用条件を確認し、既存の出荷結果を使う範囲から具体化できます。

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参考出典

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